古代の日本には、自前の暦は存在しませんでした。日本の暦のはじまりは、大和朝廷時代に朝鮮半島経由で中国から伝来しました。 日本で最初の暦は、飛鳥時代の推古(604年)に作られました。
日本で最初の暦に関する歴史的な記述は、日本最古の歴史書である「日本書紀」の中に見られます。それによれば、欽明天皇14年(553)6月の条に、百済から「暦博士」を招き「暦本」を入手しようとしたとの記述が残っています。 当初の日本には暦を作成できる人物などひとりもいなかったため、大和朝廷は、当時の先進国である百済(くだら)から学者である僧を招き、暦を作成するための暦法や天文地理を学びました。 現在でも未来においてもそうですが、暦は月や太陽などの天体の動きと密接に関係していて、天文学の知識なしには全く作成することなどできないのです。